開発責任者メッセージ
研究開発方針
自社の持つ技術と開発力をコアにして、社会・顧客の課題解決を図る
開発責任者メッセージ
私たちは、貴金属特にイリジウムやルテニウムなどの特殊な材料の加工、精製技術の蓄積から始まりました。そこから、「イリジウム、ルテニウムで世界一」という目標に繋がっています。
研究開発では、特殊な材料を扱うが故に発生する原材料供給の不確実性を解決すべく、更にはサプライチェーンの安定化を図るため、貴金属のみならず、幅広い材料の加工、精製、回収技術を発展させてきました。
研究における重点分野は、この技術を発展させ、電子分野、半導体分野、環境分野、エネルギー分野としています。この重点分野の開発をスピーディーに進めるために、リソースの配分および投資を集中させて取り組んでいます。
更に、重要分野における課題解決能力を高めるため、「素材」「薄膜」「ケミカル」の3つの軸を構築しました。
「素材」では、主に電子分野やセンサー材料、「薄膜」では、半導体分野の材料と成膜技術、「ケミカル」では、環境分野、エネルギー分野での材料をそれぞれが開発し、この異なる技術である3つの軸に横串を通すことでシナジー効果を生み、新たな開発に繋がっています。
シナジー効果を生むために、固定観念を捨てた「チャレンジ」を推奨して課題に挑戦し、社会に役立つ存在となるように取り組んでいます。
昨今、このシナジー効果により、ナノ、ミクロ構造の制御技術を湿式、乾式で構築出来、新しい技術を生み出しました。この技術は従来の素材に対して高機能化を図ることが出来、希少な材料の使用量削減、代替材料の研究開発を進め持続可能産業の構築に貢献しています。
当社には「無限の可能性に、先見力と創造力で対応」という行動指針があります。
「無限の可能性」とは、固定観念を持たない技術、素材であり、「先見力」とは社会課題の解決、「創造力」とは課題解決能力と考え行動しています。
社会課題解決に至るまでの期間も変化が大きな現代においては短期間化が求められます。その実現のために、自社開発技術への強い拘りを排除し、私たちの持てる技術を、「産学官」連携、つまり、共同研究やコラボレーションを通じて外部からの知識も積極的に導入、知財部門との連携にて戦略を立て、社会課題やお客様の課題解決に応用することで、研究開発を加速させ貢献していきます。
私たちが保有する、希少材料の精製・回収・省資源化技術、ナノ、ミクロ構造の制御技術により新機能性素材を開発して、素材産業を支え、世の社会変化である「デジタル社会の更なる進捗」、「グリーン社会の更なる進展」に貢献することを目指します。
製造・研究開発本部
本部長 丸子 智弘