トップメッセージ

イリジウム・ルテニウムのスペシャリストとして持続型社会と環境に貢献しながら着実に成長してまいります。イリジウム・ルテニウムのスペシャリストとして持続型社会と環境に貢献しながら着実に成長してまいります。
2021年6月期(第53期)の業績についての分析をお願いします。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、各事業とも独自の技術で需要に応え、堅調な実績を上げることができました。
53期は在宅勤務やWEB会議等の増加により、特に情報通信・半導体を中心としたエレクトロニクス市場の需要増を背景に、売上・利益ともに堅調に推移しました。
セグメント別の業績としては、電子はスマートフォンのノイズフィルター基板で使用されるリチウムタンタレート結晶用のイリジウムルツボが、5Gサービス開始によるスマートフォン買替需要によって受注増となり、増収増益となりました。
薄膜は通信データ量の増加を背景にデータセンターの設備投資が続いたことから、HDD用のルテニウムターゲットの受注が堅調に推移しました。
センサーは半導体市場の活況を受けて生産量が大幅に伸びたことに加え、高付加価値製品の出荷も増えたことから、増収増益となりしました。
ケミカルは設備投資が完了し生産能力の増強を図ることが出来ました。有機EL向け化合物や電極向け化合物が好調に推移したことに加え、回収精製と化学プラント向け触媒の受注も寄与し増収増益となりました。
配当につきましては普通配当120円、創業70周年記念配当30円を合わせて150円といたしました。
2022年6月期(第54期)の業績予測と取り組みを教えてください。
需要に着実に応えていくことで、増収増益を目指してまいります。
変異株により新型コロナウイルス感染症の再拡大が懸念されるものの、情報通信・半導体を中心とするエレクトロニクス市場の好調を背景とした需要へ着実に応え、環境問題の課題解決にも対応し増収増益を目指してまいります。
具体的な状況や取り組みですが、電子は引き続きリチウムタンタレート結晶用のイリジウムルツボが堅調に推移すると考えております。加えて医療機器用の結晶製造に使用されるイリジウムルツボも順調な受注を見込んでおります。また高温高効率ガラス溶解装置は開発を継続してまいります。
薄膜はデータセンター向け投資拡大を背景にしたルテニウムターゲットの需要が54期も堅調に推移すると予測しています。また当社の高純度精製の強みを活かした次世代半導体(STT-RAM)向けターゲットの量産体制構築も完了しました。
センサーは54期から事業名称を「サーマル」に変更して、より広範に熱効率向上及び温度管理関連製品等を開発し、市場へ投入していきます。温度センサーはより高付加価値な製品へのシフトを続けてまいります。
ケミカルは回収精製に関する設備投資が順次完成しており、精製能力の向上とリサイクル工程の効率化を進めリサイクル事業を強化いたします。また、FT-eco触媒は市場開拓に引き続き注力し、従来の白金以外の貴金属を使った製品ラインアップの充実に取り組んでまいります。加えて有機EL燐光材向け⼀次材料のイリジウム化合物は世界トップシェアを維持しテレビ等への利用拡大で堅調な推移を見込んでいます。
新型コロナウイルス感染症の影響による物流の停滞により原材料の調達が懸念されていましたが、当社はリサイクル(回収精製)を、事業の五本目の柱として強化に取り組んでおり、イリジウム・ルテニウムのリーディングカンパニーとして、しっかりと供給責任を果たしてまいります。
注力分野など、今後のフルヤ金属についてお聞かせください。
イリジウム・ルテニウムに精通した環境貢献企業としての責任を果たしながら、オンリーワン製品と技術で着実な成長を目指してまいります。
当社は国内外の貴金属製品メーカーの中で唯一、創業当時からイリジウム・ルテニウムに着目し、そのスペシャリストとしてイリジウム・ルテニウム需要を創出してきました。現在はさまざまな分野でイリジウム・ルテニウムが使われるようになり、特に環境分野では触媒や電極などに使われる欠かせない存在になっています。
そうした環境分野に貢献する製品・技術として当社が注力しているのが、電極表面にイリジウムを使用した水電解技術による水素の製造です。当社が目指すのは太陽光発電や風力発電でつくられた自然エネルギーを利用し、イリジウムを使用した電極で水を水素に変え、貯蔵・運搬するものです。天然ガスから水素をつくる従来の方法は実は多くのCO2を排出しますが、この方法ではほとんどCO2を排出せず、「クリーン水素」と呼ばれています。他にも燃料電池自動車の水素ステーションに使われるイリジウムやアンモニア生成触媒に使われるルテニウムなど、イリジウム・ルテニウムを用いた当社の技術は、SDGsの気候変動や飢餓撲滅へ貢献が期待されています。
当社の技術と製品はそのほとんどが、環境改善や持続可能社会の実現に寄与しています。その役割を直接的に担うリサイクルや水素、アンモニアのみならず、食品廃棄の削減に貢献するFT-eco触媒や希少貴金属の使用量削減に繋がるナノ合金技術は、進化を続けます。
第54期は売上高42,300百万円、経常利益11,600百万円を目指してまいります。なお、配当につきましては150円を予定しております。環境や持続型社会に寄与する企業として今後もオンリーワン製品と技術に磨きをかけ、その責任をしっかり果たしてまいります。