トップメッセージ

オンリーワン製品と技術で市場を拡大しながら持続型社会と環境に貢献してまいります。オンリーワン製品と技術で市場を拡大しながら持続型社会と環境に貢献してまいります。
2020年6月期(第52期)の業績についての分析をお願いします。
下期は新型コロナウイルスの感染拡大が続いた状況ではありましたが、各事業ともに堅調な実績を上げることができました。
52期はコロナ禍の状況下におきましても売上、利益ともに期初の予算を上回ることができました。
セグメント別の業績としては、電子は海外向けイリジウムルツボの受注やガラス溶解装置向け白金製品の受注は堅調でしたが、スマートフォン分野向けイリジウムルツボの受注回復が遅れた影響がありました。
薄膜はデータセンターのサーバー需要増加によりルテニウムターゲットの受注が回復したことと、タッチパネル配線向け銀合金ターゲットの受注も堅調であったことから、期初予算を上回ることができました。
センサーは国内半導体製造装置メーカーからの受注は軟調だったものの、海外半導体メーカーからの受注や高付加価値製品の受注が堅調に推移したことから、増収増益となりました。
ケミカルは有機EL向け化合物や電極向け貴金属原材料・化合物の受注が堅調に推移したことなどにより、売り上げを伸ばすことができました。
配当につきましては予定より10円増配し、通期80円といたしました。
2021年6月期(第53期)の業績予測と取り組みを教えてください。
各事業を着実に推進することで増収増益を目指します。
新型コロナウイルス感染拡大による不透明感はあるものの、当社はIT社会の進展や半導体業界の積極投資などを背景とした需要に着実に応え、増収増益を目指してまいります。
具体的な状況や取り組みですが、電子は次世代通信技術の5Gネットワークの広がりはもう少し先だと考えられるため、スマートフォン分野向けイリジウムルツボの回復にはもう少し時間がかかると思われます。一方で開発を進めてきた高温ガラス溶解装置については実用化に向けて大きく前進する見込みです。
薄膜はタッチパネル配線向け銀合金ターゲットの需要が一段落すると思いますが、新たな用途向け開発製品に期待しています。世界的な在宅勤務の広がりはデータセンターの設備投資を促進しますので、HD向けルテニウムターゲットの需要増を見込んでいます。
センサーは半導体のマーケット環境が安定していることと、独自の高付加価値センサーの採用が進んだことにより堅調な受注が見込まれます。
ケミカルは触媒製造能力を倍増させる設備投資が完了し、本格稼働に入り、有機EL燐光材向け⼀次材料用のイリジウム化合物は堅調に推移するものと思われます。また、南アフリカ大手鉱山グループとの合弁会社によりFT-eco触媒は国内市場に加え、海外市場の開拓が始まります。新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う原材料の調達懸念に対しては、イリジウム・ルテニウムのリーディングカンパニーとして、引き続きしっかりと供給責任を果たしてまいります。
当社は土浦工場を中心に取り組んでいるリサイクル(精製・回収)を、事業の5本目の柱としていくことを目指しており、第53期はそのスタートの期として位置付け、設備投資等を積極的に行いさらに注力してまいります。
注力分野など、今後のフルヤ金属についてお聞かせください。
オンリーワン製品と技術に磨きをかけ、環境貢献企業として継続的な成長を目指してまいります。
ここ数年、ESGやSDGsといった環境や持続可能社会への企業の取り組みが注目されていますが、当社の技術と製品はそのほとんどが、環境改善や持続可能社会の実現に寄与しています。
その一つが2014年より京都大学の北川教授との共同研究を開始したナノ合金の量産技術の確立です。環境分野では触媒などに高価なPGM(プラチナグループメタル)が大量に使われてきましたが、希少なPGMの使用量を大幅に削減することができるのがナノ合金技術です。当社はこのナノ合金の実用化に不可欠な量産技術を確立し、大量生産への道筋をつけることができました。同様にイリジウム・ルテニウムのリサイクルも環境と持続可能社会に向けた当社の重要な取り組みとして位置づけており、土浦工場の設備投資はその安定供給を目指したものです。
BtoC分野の市場展開を進めているFT-eco触媒ですが、南アフリカの大手鉱山グループ会社と合弁会社を設立し、中国・東南アジアにおける食糧廃棄の削減や、防臭、防カビ、抗菌による健康生活向上に貢献するビジネスを展開してまいります。
また、2014年の第1回に引き続き、当社は2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」に、有機EL燐光材向け一次材料用のイリジウム化合物で認定されました。約9割の世界シェアと高収益を実現し、サプライチェーンにおいて不可欠な存在であることが高く評価されました。次ページの「特集」でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
2020年8月には自己株式の処分の決議を行い、9月に資金調達をいたしました。これは設備投資資金の調達と財務体質の改善を図ったものですが、株主数を増やして、株主分布状況や株式の流動性の改善にもつながるものと考えております。
第53期は売上高23,300百万円、経常利益4,400百万円を目指してまいります。なお、配当につきましては80円を予定しております。今後もオンリーワン製品と技術で地球環境への貢献をしっかり果たしてまいります。