お知らせ

2023年08月29日

グリーン水素製造装置向け水電解触媒の供給体制の確立について

株式会社フルヤ金属(本社:東京都豊島区、社長:古屋堯民、以下「当社」)は、グリーン水素*¹の製造に欠かせない水電解触媒の生産能力の増強を進めます。今回導入する生産設備によって水電解設備容量としてギガワット* ²級の触媒需要に対応することが可能であり、2025年1月の生産設備稼働開始を見込んでおります。
グリーン水素を生産する方式として再生可能エネルギー由来電力の変動に良好な適応性を持つ固体高分子(Proton Exchange Membrane : PEM)型水電解が注目されており、近年国内外で需要が急速に高まっております。PEM型水電解は固体高分子膜の両側に触媒を配置した電極を用いて水の電気分解で水素を作り出す技術であり、酸素発生反応にはイリジウム系触媒が必須とされています。

当社は南アフリカの主要鉱山会社からの貴金属の調達体制の構築並びに効率的な貴金属のリサイクル技術を確立する事によって、希少資源であるイリジウム、ルテニウムを原材料とした製品の安定的な供給を可能としています。水電解触媒においても需要の立ち上がりに先駆けて生産能力を増強することで水電解装置もしくは触媒付き電解質膜(Catalyst Coated Membrane : CCM)を手掛ける国内外メーカーへの安定的な供給体制を確立してまいります。加えて更なる製造設備の拡張についても継続的に検討を進めてまいります。

希少かつ高価であるイリジウムを多量に必要とすることがPEM型水電解が普及拡大する上で課題のひとつとなっています。量産体制の確立と並行してイリジウム使用量の削減に寄与する新規触媒の開発を進めることで、グリーン水素市場の持続的な発展及びカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

*¹ グリーン水素:再生可能エネルギー由来の電力を用いた水の電気分解によって、製造工程において CO2 が排出されずに作られた水素。
*² 1ギガワット(約20万戸分の住宅用太陽光パネルの発電容量に相当)

本件に関するお問い合わせ先

株式会社フルヤ金属 総務・CSR部
TEL. 03-5977-3377
E-mail. ir@furuyametals.co.jp

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