2024年11月18日
グリーン水素製造装置向けイリジウム触媒の増産設備導入について
株式会社フルヤ金属(本社:東京都豊島区、社長:古屋堯民、以下「当社」)は、グリーン水素*¹製造用イリジウム触媒の増産設備の導入を決定いたしました。2025年秋稼働開始を予定しており、本設備投資によって年間2GW*²以上の水電解装置に対応する触媒の供給体制を確立します。なお、本設備投資は2024年6月28日に公募された経済産業省「GXサプライチェーン構築支援事業」に採択されております。
PEM*³型水電解は再生可能エネルギー電力の変動に良好な応答性を持つ、有望なグリーン水素製造技術として急速に関心が高まっています。イリジウム触媒はPEM 型水電解の酸素発生反応において必須であり、グリーン水素の普及拡大には希少金属であるイリジウムの需要が急拡大する中で持続的に供給することが不可欠です。当社は本設備投資による触媒の安定供給に加えて、独自のリサイクル技術を活用することで国内外の有力パートナーと連携し、触媒の生産からリサイクルまで一貫したイリジウムのサプライチェーン確立に取り組んでまいります。これらの取り組みを通じ、需要が本格化する2030年に向けてはイリジウムのリーディングカンパニーとして、PEM 水電解装置向けイリジウム触媒の世界市場においてシェア50%を目指します。
当社は「中期経営計画 2027」においてグリーン社会への転換とデジタル社会の進展への貢献に取り組んでいます。グリーン社会への転換では「地球環境の保全に貢献する新製品の開発と社会実装の推進」を進めており、当社はグリーン水素製造に必要不可欠なイリジウム触媒の供給を通じてカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
*¹ 太陽光、風力等の再生可能エネルギー由来の電力を用いた水の電気分解によって、製造工程においてCO₂を排出せずに作られた水素。
*² 1ギガワットは約20万戸分の住宅用太陽光パネルの発電容量に相当する。
*³ PEM : Proton exchange membrane (プロトン交換膜)

お問い合わせ先
株式会社フルヤ金属 総務・CSR 部
TEL. 03-5977-3377
E-mail. ir@furuyametals.co.jp