粉末スパッタリング
素材に“新しい機能”を
与える薄膜コーティング
導電性、光学特性、カバー・バリア膜、硬質性など、粉末スパッタリングは担体に対し新たな機能を付与します。均一かつ高純度なナノレベルの薄膜を粉末表面に形成できるため、従来の処理では難しかった精密な特性制御を実現します。さらに、球体以外にも複雑な形状を持つ材料にも対応が可能で、半導体材料をはじめとした先端分野において、新たな材料開発の可能性を広げます。
粉末スパッタリングとは
スパッタリングとは?
スパッタリングとはプラズマを活用した薄膜の形成方法です。(主に)真空中で希ガスを電離させ(プラズマ)発生したイオンを薄膜形成物質となるターゲットに衝突させる。その際に弾き飛ばされた原子・粒子が薄膜として形成されます。
スパッタリングの原理
各種コーティングにおけるスパッタリング
粉末コーティングにおける「スパッタリング」の優位性
スパッタリングはPVDの中でも多くの物質を薄膜形成できるコーティング手法です。蒸着などに比べ薄膜の堆積スピードが遅いことがデメリットとして言われますが、その分、緻密で均質に薄膜を形成できるとも言えます。粉末の機能+薄膜の機能を考える際に多くの物質で薄膜形成出来ることは加工技術として適していると言えます。
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付与できる機能
電気特性
樹脂担体やセラミック担体、ガラスなどの不導体に金属コーティングを施すことで導電帯材料として活用可能
- 樹脂やセラミックス、ガラス材料のような絶縁体(不導体)材料に導電性を持たせる
- 金属材料のような導電性物質に対し絶縁膜(不導体膜)を形成する
- 導電性を高め熱伝導性を高め、放熱特性を高める
光学性能(反射性能・透過性能)
薄膜の色合いを活用し意匠性を持たせた担体の制作が可能。また、薄膜を積層させ光学的な操作もトライアル可能
- 高屈折率材料の表面に低屈折率材料を形成し透過性を高める
- 低屈折透明材料に高屈折率材料を形成し反射性を高める
- 透過性物質に金属膜を形成し反射特性を高める
- 透過性物質に積層膜を形成し光学薄膜を形成する
- ”透明性を維持しつつ電気導電性を高める”など、電気特性と光学特性を組み合わせることも可能
バリア性能
担体の成分流出を防いだり外部からの溶剤・ガスの侵入を防ぐバリア膜の形成が可能
- 溶剤などにより担体成分が溶出しやすい場合などバリア膜で溶出を抑制することが期待できる
- 担体に溶剤が沁み込むような状況をバリア膜で抑制することが期待できる
担持技術
主に湿式による担持のように金属粒子をアイランド状に形成
付着性能
付着性の悪い材料と相性の良い接着層を形成
- 付着性能の悪い材料に対し接着層を形成でき付着性能向上が期待できる
成膜品質を高める、粉末のドライ前処理
加熱脱気
表面改質
(下地層)
真空脱気
プラズマ
アッシング
活躍分野・業界
| 用途一例 | 機能 | 薄膜物質 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 電子部品 | 磁性(モーター) | Fe、Co、Ni | 磁性性能の強化 |
| 放熱(ヒートシンク) | Ti、Cuなど | 集積回路の小型化による熱暴走に効果的 | |
| ボールグリッドアレイ | Au、Ag、Cu、Snなど | 樹脂ボールへの成膜 | |
| 導電ペースト | APC、Ag、Alなど | 機能性維持しコスト削減 | |
| 水晶デバイス | Niなど各種金属 | ろう材の精密加工化が可能 | |
| センサー | APC、Niなど | 900nm近辺の光学センシング用途 | |
| 触媒 | メタネーション | Ru、Niなど | 各種、触媒関連材料に対応。現在は、メタネーション、CO2分解の話題、加工要望多し |
| FT触媒等(CO2分解) | Ru、Cu、Niなど | ||
| 三元触媒 | Ni、Pd、Ruなど | ||
| 白金触媒 | Pt | ||
| 意匠性 | 機能性塗料 | 各種金属、金属酸化膜 | 波長による干渉を活用した機能性塗料 |
| 化粧品 | APCなど | 特定波長の反射率向上。可視域は透過 | |
| 電池 | 全個体型二次電池(積電体) | Li系薄膜等 | 微細粉体への集電体形成 |
| 研磨・切断 | 研磨剤 | Ti、Cu、Wなど | 硬質材料の研磨、ファイナル研磨等 |
| バリア膜 | 各種バリア(電池含む) | 各種金属、金属酸化膜 | H₂O、O₂、N₂など粉体機能維持の為 |
| 特殊性能(機能) | 水素吸蔵 | Pd、Pd-Agなど | 薄膜による水素吸蔵膜の製作 |
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フルヤ金属の強み
従来の粉末スパッタリングを超える「成膜品質」と「生産性」を実現
フルヤ金属の粉末へのコーティングは20年以上の歴史があります。当初は一般的なバレルを活用した成膜を実施しておりましたが、薄膜の均質性や生産性に課題がありました。現在、フルヤ金属は独自の粉末加工技術で「粉末の形状を選ばず」「均質に」「再現性良く」「回収率が高い」粉末加工が施せるようになりました。
フルヤ金属の
粉末スパッタ加工を支える強み
- 微細粉末でもムラの少ない均質な薄膜加工
- 削れやすい・壊れやすい粉体や基板にも対応
- 球状以外の形状にも対応
- 高い粉末回収率
- 試作から量産まで対応
- 開発支援も対応
- 豊富な材料知識
- 長年の経験とノウハウの蓄積
粉末スパッタリングの対応範囲
成膜の一例
連続膜:粉末の外周をコーティング
- ・粒径 3μm粉末に成膜
- ・薄膜はSi。5~7nm形成
- ・均一に薄膜形成(EDS像)
成膜の一例
アイランド:島状にコーティング
- ・粒径 500nm粉末に成膜
- ・薄膜はRu。2wt%形成
- ・EDS分解能エラー
- ・TEM像にてアイランド形成確認
試作から量産検討まで対応する粉末スパッタリング加工量
小型のスパッタリング設備と量産を目した中型設備をラインナップ。両設備共に複数のカソードを持ち合わせ「単層成膜」のみならず「コスパッタ(同時成膜)」や「積層膜」が対応可能です。
試作対応に特化した実験設備(Mini機)
| カソード数 | 2カソード |
|---|---|
| 加熱機構 | ◯ |
| 表面処理 | ◯ |
| 加工容積 | 5~20cc(投入) |
量産実証を目的として設備(NEO)
| カソード数 | 2カソード |
|---|---|
| 加熱機構 | ◯ |
| 表面処理 | ◯ |
| 加工容積 | 100~400cc (投入) |