金属ナノ粒子・酸化物ナノ粒子
産業利用が期待される
ナノ粒子の量産化技術
フルヤ金属では、金属ナノ粒子(単金属ナノ粒子、合金ナノ粒子)、複合酸化物ナノ粒子の量産プロセスを確立しています。独自の合成技術と洗浄技術により、研究開発用途の少量試作から量産化まで一貫したサポートを提供します。
ナノ粒子の量産技術
ナノ粒子は高比表面積であり、多くの反応活性サイトを有するため様々な分野で興味が持たれています。
フルヤ金属では、単金属ナノ粒子、合金ナノ粒子、複合酸化物ナノコロイドの量産プロセスを確立しています。
金属ナノ粒子
単金属ナノ粒子
1種類の金属をナノスケールまで微細化した材料です。粒径が極めて小さいため表面積が飛躍的に増大し、バルク状態では得られない高い触媒活性・機能性を発揮します。フルヤ金属は、粒子が凝集・粗大化しやすいナノ粒子特有の課題を、精密な合成条件制御と独自の洗浄技術で克服。高純度・均一粒径の単金属ナノ粒子を安定供給します。
合金ナノ粒子
複数の金属元素をナノスケールで原子レベルに混合した材料です。バルク状態では固溶しない組み合わせも、ナノ粒子化によって実現できる可能性があります。京都大学・北川宏教授との共同研究を基盤に、元素間融合技術を量産レベルに引き上げました。
酸化物ナノ粒子
複合酸化物ナノ粒子
酸化物・複合酸化物の結晶をナノスケールまで微細化した材料です。フルヤ金属の超臨界フロー合成技術により、一般的な共沈法では到達できない1〜2nmの結晶微細化を実現しています。触媒担体・機能性酸化物として、ナノ金属粒子と組み合わせた複合触媒の製造にも対応します。
合成実績
パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)、Ir(イリジウム)などの貴金属を始めとして、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)といった第一遷移金属元素※まで対応可能です。
現在はPd-Ru、Pd-Ru-M(Mは3番目以降に添加する元素であり、多元系合金を示す)、Ru-Ir、Pt-Ru、Fe-Ptといった固溶ナノ合金を酸化物単体に担持した触媒の製造を行っています。
※第一遷移金属元素とは、第四周期遷移金属元素を差し、周期律表におけるSc~Cuの元素。イオン化傾向が大きいため、貴金属元素と同時に還元することが難しく、合金ナノ粒子を形成することが難しい。
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量産化を支える3つのコア技術
ナノ粒子は研究室スケールでは合成できていましたが、安定して大量に作ることが難しいとされてきました。
ナノ粒子の産業利用には、均一な粒径制御、高純度化、量産化プロセスの構築といった高度な技術が求められます。
フルヤ金属は、長年培ってきた貴金属材料技術と独自のナノ粒子製造技術を融合し、研究開発段階から量産化まで対応可能な製造プラットフォームを構築しています。
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1粒径制御技術
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2洗浄・精製技術
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3プロセス設計技術
1.連続フロー型製造装置による精密粒径制御技術
均一な粒径・組成を安定して実現
フルヤ金属では独自の連続フロー型製造装置を活用し、ナノ粒子の粒径と組成を精密に制御しています。ソルボサーマル合成法※を応用した連続フロー型製造装置は、品質を均一に保ちながら連続的な生産が可能です。さらに2~3kg/月規模での製造にも対応しており、研究用途から実用化検討まで幅広いニーズに応えます。
※ソルボサーマル合成法:高温または高圧の溶媒(または超臨界流体)を用いて固体を合成する方法。
従来手法と開発手法の比較
2.保護剤・不純物を除去する独自の洗浄・精製技術
ナノ粒子本来の性能を引き出す
合成時に使用する高分子保護剤は、粒子の分散安定化に必要な反面、触媒活性を大きく阻害します。フルヤ金属は、余分な有機系保護剤と不純物元素を選択的に除去できる独自の洗浄技術を確立しています。
当社手法の洗浄結果
3.量産化プロセス設計技術
成果を量産へ繋げる
ナノ粒子の量産化では、単に材料を作るだけでなく、安定して生産できるプロセス設計が不可欠です。フルヤ金属は試作評価で得られたデータをもとに、生産条件の最適化やスケールアップ検討を進め、量産化に必要な製造プロセスを構築します。研究開発から実生産への橋渡しを支援できることも当社の大きな特徴です。
単金属ナノ粒子、合金ナノ粒子、複合酸化物ナノ粒子の試作・製造
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活躍分野・業界
金属ナノ粒子や合金ナノ粒子は、粒径・組成・構造を制御することで多様な機能を発現できる材料です。組み合わせる元素によって特性が大きく変化するため、触媒、水素・エネルギー分野をはじめ、半導体、電子材料、医療、機能性材料など幅広い分野で研究開発が進められています。フルヤ金属は、単金属ナノ粒子から合金ナノ粒子、複合酸化物ナノ粒子まで対応し、お客様の用途や目的に応じた材料開発を支援します。
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触媒
ナノ粒子は、高い比表面積により優れた触媒活性を発現し、排ガス浄化を代表する幅広いケミカル触媒分野で活用されています。さらに、多元素化による性能向上や貴金属使用量の低減も期待されています。
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水素・エネルギー
水素製造、燃料電池、CO2資源化、水素利用など、次世代エネルギー・環境課題解決を支える技術としてもナノ粒子技術は注目されています。
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医療
ナノ粒子は細胞や分子レベルで機能でき、薬剤を患部へ効率的に届けるDDSや高精度な画像診断を実現し、医療技術の発展に貢献します。副作用の低減と治療効果の向上を両立する次世代技術として期待されています。
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半導体
微細化が進む半導体分野では、ナノ材料を活用した新たなプロセスや材料開発が進められています。高機能・高純度のナノ粒子は次世代デバイスの実現に貢献します。
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電子材料
導電ペーストや電極材料など、電子部品分野での応用が期待されています。粒径制御されたナノ粒子は、導電性、光学特性、熱特性を精密に制御できるため、高性能化や小型化などに寄与します。
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機能性材料
ナノ粒子は、新たな機能や高い付加価値をもたらす先端材料で、サイズや組成を精密に制御できれば導電性、光学特性、触媒活性などを向上でき、幅広い産業分野でイノベーションを支える材料として期待されています。
有識者コメント
関連リリース:固溶ナノ合金の量産化技術を確立 ~大気汚染物質や温室効果ガスの排出削減により持続可能な社会の実現に貢献~(PDF:1.0MB)
「用途・目的に応じて最適な組成のご提案」「高品質な金属ナノ粒子の量産化」について、
まずはご相談ください。
研究段階でのご相談から量産化の検討まで、どのフェーズからでも
フルヤ金属のエンジニアが、貴社の技術課題に向き合います。
北川 宏(京都大学 大学院理学研究科 教授)
肩書プロボスト、理事・副学長(企画・調整、研究推進、情報担当)
「混ざらないものを混ぜる」挑戦が、新しい材料の可能性を広げる
ナノ合金の最大の魅力は、本来は混ざらない金属元素を原子レベルで均一に混ぜ合わせることで、従来にはない機能や特性を生み出せることにあります。ナノサイズになることで量子サイズ効果が働き、バルク材料とは全く異なる触媒活性、電子状態、光・電磁特性などが現れる点も大きな特徴です。さらに、固溶合金として元素が均一に混ざると、単なる性質の足し算ではなく、掛け算のように新しい物性が生まれる可能性があります。
私は長年、「混ざらないものを混ぜる」ことに挑戦してきましたが、その実現には高度な材料設計だけでなく、複数の元素を混ぜて均一な状態で安定して製造する技術が欠かせません。
フルヤ金属は、高品質な多元素系ナノ合金を安定して、かつ大量に製造できる数少ない企業であり、研究室レベルで生まれた技術を、社会で使われる材料へと育てる上で重要な役割を果たしています。
ナノ合金は、希少元素の使用量削減や代替材料の開発、高効率触媒によるエネルギー消費・CO2排出量の低減など、環境・資源課題の解決に大きく貢献する可能性を秘めています。特に水素製造触媒などでは、希少なイリジウムの使用量を大幅に減らす技術として期待されます。フルヤ金属には、模倣に頼らず、ニッチで未知の領域に挑戦する文化と高い研究開発力を強みに、これからも新しい材料の実用化を切り拓いていくことを期待しています
関連論文
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J. Am. Chem. Soc., 144, 3365-3369 (2022).